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Vol.65 母と娘の距離感

22年間、ずっと一緒に暮らしていた娘。娘が高校3年生の時、自ら資料請求したと思われる関西の専門学校の資料が毎日のように届いていた。関西に行ってしまうのかな・・・と思っていたが、当時まだ小学生だった息子を心配してか島根の専門大学校を選んだ。そして今日、卒業式。理学療法士学科でいちばん成績がよかったらしく学校長賞を授与し、表彰していただいた。

中学校のときまでは、『勉強しなさい』と言っていたような気がするが、いつの間にか、全く言わなくなった。この仕事をし始めてから、社会で生きていくために大切なことは、学校の勉強だけではないと感じ、娘の人生は娘だけのものなので、発達的視点に立って娘の世界を尊重しようと決めた。これは、中学生の息子に対しても同じ。ゲームのプログラマーになりたいと言っていた息子には、ゲームの時間の制限は全くしないことにした。

子どもの人生にずっとついていくことは出来ない。子どもが親から離れられないのではなく、親が子どもから離れられなくなるほうが多いような気もする。

尊重し合う関係でいたい。それぞれの人生を大切にし合う距離感。思うようになってもらえないと苛立つこともないし、自分の無力さに落ち込むこともなくなる。

私は、高校2年生のときに母がくも膜下出血で倒れ、それまでの関わりがなくなったので、母親として何をしてあげたらいいのか自信がなかった。母が作ってくれていたようなお弁当を作り、娘が大学生になってからは、母にしてほしかったことを娘にしてきた。一緒に洋服を買いに行ったり、映画を観に行ったり・・・これでいいのかな、と手探り状態だったような気もする。今でもそれでよかったのかわからない。

娘も私を、母としてだけではなく、一人の女性として見てくれているときがある。ときに、厳しいフィードバックがあり、私にとって、遠慮なくなんでも言ってくれる存在。今となれば、家族でいちばん付き合いが長い存在。私が支えてもらっていた。依存しない関係性をつくってくれ、距離感を保ってくれていたのは娘のほうだったのかもしれない。

母と娘の距離感。これからも心と心の距離感を大切にしていきたい。

 

 

 

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