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Vol.43 誰から買うか

今年一番と言われている大雪にみまわれている。外は寒いが、フアッション雑誌は春色。今年のトレンドカラーは、ピンクらしい。ピンクにベージュやネイビーを合わせる。見ているだけでワクワクしてくる。

私は、同じブランドの服を着始めて、20年近くになる。

企業で働いていた時に、バーゲンで立ち寄ったのがきっかけ。その時にまだ20歳少しの店員さんが、親身になって選んでくれた。その方が印象的でそのお店に通うようになった。企業を退職し、服を買いに行かなくなった時期があった。その時に、手書きのダイレクトメールを送り続けてくれた。仕事を辞めて着る機会もなくなり、着る気分にもなれなかったが、定期的に送られてくる名前を入れてくれて語りかけるようなお手紙は嬉しくてたまらなかった。社会とのつながりが保たれているような感覚もあった。

そして、キャリアカウンセラーとしてハローワークでの就職が決まったとき、お店を訪れた。彼女は、店長になっていて、ブランクの期間が全くないかのように、お得意様として受け入れてくれた。グレーのパンツスーツ。試着して鏡に映った自分を見て、働く緊張感と歓びに満ち溢れたことを思い出す。

それから、彼女を追っかけるように、異動になればそのお店へ。そうして同じブランドの服を着続けている。

分厚い私のカルテ。今まで買った服がすべて書き貯められていて、「みやざき様、この服は、以前ご購入されたものに似ているので、こちらはいかがでしょうか?」と的確なアドバイスをくれた。そして、新着で似合いそうなものを揃えてくれていた。

何を買うかもこだわりはあるが、「誰から買うか」へのこだわり。品質は、製品・商品の質+サービスの質。「この人から買いたい」という思い。購入したときのやりとりを思い出すと、さらにその服が大切に感じる。満ち足りた気持ちになれる。

 

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