Vol.70 ママの新しい働き方
人件費を考えるうえで、労働生産性の視点が重視されている。労働生産性とは、一人あたりの付加価値額。数値が高いほど投下した労働力を効率よく使っていること。
子育ての時間をしっかりとりたいので、正社員雇用を選ばない女性も多い。キャリアカウンセリングにおいて、仕事の成果に目を向けると、限られた時間の中でしっかり成果を出している方が多い。そして、会社の理念に共感し、愛する会社のために貢献したいという思いもある。1時間あたりの報酬。このような仕事の成果や思いを評価し、報酬に反映させることで、モチベーションがアップし、さらに成長意欲が高まり、企業への思いも強くなる。なんとなく、時給を決めていることで、「ほかの会社で働いてもいいかな・・・」と思ってしまい、貴重な人財を失うのは、もったいない。
同一労働同一賃金の実現に至らない理由に、賃金決定のルール・基準の明確化が出来ないことがある。評価基準がそもそもない企業も多い。
扶養の範囲で働きたいという声も多いが、きちんと評価された報酬を得られれば、社会においての存在意義をより強く感じる女性も増える気がする。このスキルをもっと世の中に活かしたい、自分の力をのばしたいという結果として稼ぐ女性が増えれば、日本は確実に活性化するだろう。
フリーランスのママも増えている。日本は企業別の労働条件設定が中心なので、そこから離れることで自身のスキルの質に応じた報酬を得ることが出来る。企業で働いた経験を持つママたちが「協業」することで大きな仕事を受注し、成果を上げている例もある。
今までの考え方を、がらりと変える時代が来ている。働き方の選択肢が増え、その選択肢を自ら増やすことも出来る。女性活躍推進アドバイザーとしてその変化の加速化を実感する。
変幻自在なキャリア形成は、個人にも企業にも求められていると感じている。
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