ご依頼される研修では、アンケートを実施してくださるご依頼先が多い。

『テキストは見やすいものでしたか』『講師の指導はわかりやすかったですか』『理解できましたか』というような内容。

この仕事を初めて、約10年。始めた当初は、このアンケートを見るのが怖くてたまらなかった。特に『講師は~』の質問に対する答え。『大変満足』ばかり目で追ってしまう自分がいた。

当時、先輩講師の方から、「アンケートって『全員が講師に対して大満足』って、おかしいよね。そう答えてあげなきゃいけないような(講師に気を遣わせているような)関わりをしてるのかも、と反省する」というようなことを言われた。なるほどなあ、と思い、その時からアンケートにしっかり目を向けるようになった。

懐かしい。今は、アンケートを直視している。むしろ、厳しい内容に向き合う。

今日の研修は、午前、午後と同じ内容で受講者さんが入れ替わるスタイルだった。午前の部が終わってすぐ、すべてのアンケートに目を通す。『満足』していただけた声は、素直に嬉しい。ただ、この時間は、ひとつでも多く改善点を見出す時間。不満足だった点は何か、言葉で書いてくださっているときは、その行間の気持ちを読むとる。そして、担当者とお弁当を食べながら、午後の打ち合わせ。ワークの時間の配分を若干変え、グループ編成も見直した。

私は研修が始まると、受講者に合わせて進めて行く。マニュアルを見ながら話すことはしない。同じ内容でも、『今、ここ』を大切にして、受講者の表情を観察しながら、本質は変えず、伝え方を変えていく。

毎回、真剣勝負。アンケートの声は、さらに真剣なものにしてくれる。年に2回開催でリピートしていただいている研修は過去のアンケートを持参して臨む。始まる事前に目を通し、その回の参加者が醸し出す空気感に配慮しながら、活かしていく。

一生涯勉強。昨日のコラムに続き、机上ではないリアルな勉強。アンケートの声は、講師力アップの源だと捉えている。自分を擁護しない姿勢。現実に真摯に向き合っていきたい。この仕事が好き。